7. 遺言の方法と効力

遺言とは?  遺贈者の一方的な法律行為。
遺贈者 ・・・・遺言する人
受遺者 ・・・・遺言により遺産を取得する人
※散骨の依頼や葬儀方法、仲良く暮らせなどの内容は、法律のうえでは無効となります。
 公序良俗に反する内容や、正規な方式によらない遺言も効力はありません。
遺言の種類と作成方法
自筆証書遺言

  遺言者自身で遺言全文・日付・署名・押印することによって作成する方法です。


・公正証書遺言

  遺言者本人の口述に基づき、公証人が遺言書を作成する方法です。


・秘密証書遺言

  遺言の存在自体は明らかにしながら、内容は秘密にして遺言書を作成する方法です
※3種類の遺言がありますが、公正証書遺言をお薦めします。
 検認の必要もなく、公証人と本人とが正本と謄本を所有していることで紛失や偽造など
 の心配もありません。
 ただし、相続人以外の証人2名の立会いが必要になります。
遺言書の検認の方法
自筆証書遺言と秘密証書遺言で作成された遺言は、家庭裁判所で検認を受ける必要があります。
検認を怠っても遺言の内容の効力に影響はありませんが、5万円以下の過料を課せられること
があります。

検認の方法と必要な書類

  • 遺言書
  • 遺言書検認申立書
  • 被相続人の戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍各1通
  • 申立人の戸籍謄本 1通
  • 相続人全員の戸籍謄本 各1通
  • 印 鑑
遺留分とは?(遺言どおりになるとは限らない)
遺言や贈与により、一部の相続人または相続人以外の者に遺贈されることでの相続人どうしの
不公平感の調整や、他の相続人の生活保障のために、遺産のうちの一定割合を保証した制度です。

相続人が遺留分を請求することを、「遺留分の減殺請求」といいます。
※欠格、廃除、放棄で相続権を失った者には遺留分を請求する権利はありません